「ジン」とは？原料・定義・ボタニカルの解説|クラフトジンを銀座で飲むならBARWHITEOAK

ジンとは、ボタニカルとして欠かせないジュニパーベリーに由来する蒸留酒であり、その語源はオランダ語の「Jenever」にあります。ジンの原型であるJeneverは13世紀初めにネーデルラントで生まれ、その後イギリスに渡り「Geneva」と呼ばれ、最終的に「Gin」と短縮されました。ジンはボタニカル成分をアルコールで抽出する蒸留酒であり、リキュールとは異なり糖分は含まれません。ジンの本質を理解することで、より深くその味わいを楽しむことができます。

ジンの定義は、蒸留されたニュートラルスピリッツ（中性アルコール）にボタニカル（植物成分）を抽出した蒸留酒（スピリッツ）を指します。特に、ジュニパーベリーは欠かせない要素です。EUでは、ジンは「ジュニパーベリーの香りを主とするアルコール度数が37.5%以上」で定義されています。一方、アメリカではこの度数は40%とされており、国や地域によって定義が異なります。EUでは、ジンはさらに「ジン」、「蒸溜ジン」、「ロンドンドライ・ジン」の3つに分類されています。

ジンの原材料は、ニュートラルスピリッツ（中性アルコール）にボタニカルを加えて作られます。通常、ニュートラルスピリッツには穀類が使用されますが、後から風味となるボタニカルが加えられるため、ニュートラルスピリッツ自体には風味の影響がほとんどありません。しかし、近年では米やブドウなどの原材料を使用し、その風味を生かした製法でジンが造られています。例えば、京都蒸溜所の「季の美」は米を原材料に使用したジンの一例です。通常、ジンは樽熟成を行いませんが、最近ではウイスキーの樽などで熟成させた商品も登場しています。

ボタニカル【botanical】 ［形動］植物の。植物性の。植物学の。
ボタニカル（botanical）とは、植物に関連するもの全般を指す言葉である。植物の成分やエキスを使用した製品や、植物をモチーフにしたデザインなど、広範にわたる概念を含みます。

ジンの個性は、そのボタニカルの選択と品質によって大きく左右されます。ボタニカルとは植物や果実、種子、根、樹皮、花、葉、草など、植物由来の成分です。これらの揮発性フレーバー成分は香りだけでなく、味わいにも影響を与えます。ジン造りでは、これらのボタニカルをスピリッツ溶液で抽出し、その後蒸留することが重要です。ボタニカルの選択、品質、配合レシピ、アルコール濃度、抽出時間、蒸留時間、蒸留温度、蒸留液の分画法などが、ジンのスタイルを決定します。

ジンのボタニカルには特定の指定はありません。日本のジンでは、抹茶や山椒、柚子、桜の花や葉など、生産地の特産品が多く使用されます。近年、ボタニカルの種類は増えており、ジンの魅力の根幹となっています。ボタニカルは元々その土地で収穫されたものだけでなく、大航海時代に世界中からもたらされたものもあります。一般的には、乾燥させたボタニカルが多く使用されますが、生の植物も使われることがあります。ジンは一般的に、エッセンシャルオイルと同様の方法で造られます。