ウイスキーの種類が豊富なバー|グレンファークラス17年を銀座で飲むなら世界のお酒を取り揃えるBARWHITEOAK

グレンファークラスはスコットランド・スペイサイドにある蒸留所で、150年以上もの間、家族経営を続けています。グレンファークラスの 創業は1836年ですが、現在のオーナー「J&Gグラント社」の経営が始まったのは1865年で、創立から160年を向かえることになります。

これほど長い期間、家族経営を続けている蒸留所はほとんどありません。かつては同族による経営が当たり前であったスコッチ業界も、現在では大手の買収やグローバル企業によるウイスキー事業への参入などの影響によって、その数は減っていく一方となっています。

家族経営でなければ「ウイスキー造りが悪くなる」といったことはありませんが、長年積み重なってきたウイスキー造りのノウハウは、家族経営のほうがより強く伝承されると考えることもできますね。

グレンファークラス蒸留所のこだわりは、なんといっても「オロロソシェリー樽」による熟成。同じスペイサイドでは「マッカラン」もシェリー樽に強いこだわりを持っていますが、グレンファークラスと違うところはアメリカンホワイトオークのシェリー樽も利用している点です。マッカランはスパニッシュ・オロロソシェリー樽のみを使用していますが、ファークラスはバランスをとってアメリカンホワイトオークのシェリー樽と併用しています。

また、現在ではバーボン樽での熟成も行っており、一部のオフィシャルボトルはシェリー樽の原酒をブレンドしています。

グレンファークラス17年はラインナップでも人気の高いボトルで、オロロソシェリーの優しい風味を感じることができるウイスキーです。数多くの銘柄が存在知るシングルモルトスコッチにおいても、シェリー樽を主体に構成された商品は年々減少傾向にあり、終売にこそならなくても生産量が追い付かないことで、価格が高騰。品薄になっているシェリー系ウイスキーが増えています。

その中でもグレンファークラスは安定した生産量・流通量をキープし続けており、シェリーカスク好きとしては「神」のような存在。グレンファークラス17年のような、17年熟成のシェリーカスクウイスキーについては、定価でほとんど販売されていないことを考えると、有難い存在です。

グレンファークラス17年はオロロソシェリー樽で構成されており、オロロソシェリーからの風味がしっかりとしている、王道のシェリーカスクウイスキーです。フルーティーでフローラル。甘さもありますが、スパイスや樽香などのバランスも見事です。

グレンファークラス15年はシェリー樽由来のしっかりとした味わいが魅力的なウイスキーｂですが、17年は落ち着きのあるイメージ。酒齢の長さから原酒は落ち着きがあり、なめらかでクリーミー。15年はハイボールやロックでも骨格がありますが、17年に関してはどちらかというと「ストレート」向け。

加水が多いとバランスが崩れるので、最小限の加水でゆっくりと味わいたいですね。

テイスティングコメント

香りはオレンジ、ドライフルーツ、バニラ、キャラメル、レーズンバター、ハチミツ、フルーツキャンディー。

口に含むと甘くてなめらか。中盤以降はドライでややビター。かすかにピートのような香ばしさ。オロロソシェリー、ビターチョコレート。フィニッシュにかけてはシェリー樽由来のフルーティーフレーバー。

12年や15年よりも複雑なバランス。同じグレンファークラスとはいっても、やはり別物です。好みは分かれますね。

ストレートでのむのなら17年がおすすめですが、ハイボールやロックならば12年、15年のほうがバランスがとれているのかもしれません。いずれにせよ完成度の高いシェリー系シングルモルトであることに間違いありません。

バーホワイトオークでは15ml（ハーフショット）での飲み比べも行っております。銀座のウイスキーバーでグレンファークラス17年をゆっくりとお楽しみください。