スコッチウイスキーの種類が豊富なバー|アードナムルッカン シングルモルトを銀座で飲むならBARWHITEOAK

アードナムルッカン シングルモルト（Ardnamurchan Single Malt）
蒸留所の概要
アードナムルッカン蒸留所（Ardnamurchan Distillery）は、2014年にスコットランド西ハイランド地方のアードナムルッカン半島に設立された比較的新しい蒸留所です。運営母体はボトラーズとして有名な アデルフィ（Adelphi Selection）。同社は1990年代から独立瓶詰業者として高品質なシングルカスクを世に送り出しており、その経験を活かして「持続可能なクラフト蒸留所」として誕生させたのがアードナムルッカンです。
この地域はイギリス本土で最も西に突き出た半島のひとつで、アクセスが難しい辺境の地。そのため「秘境の蒸留所」とも呼ばれ、自然と共生するウイスキーづくりを大きな特徴としています。
製造の特徴
1. 原料へのこだわり
大麦：スコットランド産大麦を中心に使用し、ピーテッド麦芽とノンピート麦芽の双方を仕込みに採用。バッチごとに異なる比率を調整することで、香味に複雑性を与えています。
水源：地元の山岳地帯から流れる清らかな湧水を仕込み水に使用。軟水であり、柔らかい口当たりを形成する要素になっています。
2. 発酵と蒸留
発酵槽はステンレス製を採用。比較的長めの発酵時間を取り、果実や花のエステル香を豊かに生成。
ポットスチルはフォーサイス社製の中型サイズで、2基構成。スチル形状はネックがやや高く設計され、軽やかさと奥行きの両立を狙っています。
3. 熟成と樽使い
熟成庫は現地の潮風にさらされる環境にあり、海のニュアンスを微妙にウイスキーへ移します。
樽はバーボン樽、シェリー樽を中心に多彩なカスクを組み合わせ、若い原酒でも厚みのある味わいを実現。
アデルフィが長年培った「樽選びの眼」がここで最大限活かされています。
4. サステナビリティ
再生可能エネルギー（バイオマスボイラー、地熱、地元木材のチップ燃料など）を活用。
環境負荷を最小限にする蒸留所として評価されており、エシカルなブランドイメージを確立しています。

アードナムルッカン シングルモルト　

地域：ハイランド

アルコール度数：46.8% vol.

25,200本限定でリリースされた特別なボトル。
中身は 2015年と2016年に蒸留された原酒を使用し、ピーテッドタイプとノンピートタイプを半分ずつブレンド。熟成には **バーボン樽が65％、シェリー樽が35％**と、異なる樽を組み合わせることで複雑な味わいを実現しています。
2022年4月に瓶詰めされ、もちろん アンチルフィルタード＆ナチュラルカラー（無冷却濾過・無着色）。素材の個性をそのまま楽しめる、自然体のシングルモルトに仕上がっています。

テイスティングノート
色合い：明るいゴールドから琥珀色
香り：
蜂蜜や麦芽の甘さ
熟した洋梨や青リンゴのフルーティさ
潮の気配と軽いピートスモーク
味わい：
バニラとトフィーのまろやかさ
シトラスの爽やかさ
背景にアーモンドやスパイス
軽やかなスモークが全体を引き締める
余韻：
中程度からやや長め
ピートのスモーキーさと果実の甘酸っぱさが残る
※ピートとフルーツのバランスがよく、「西ハイランドらしい海の要素」と「アイランズ的なスモーク感」を併せ持ったスタイル。熟成年数はまだ若いものが多いですが、すでに完成度の高さが際立っています。
市場での位置づけ
2016年に最初のニューメイクがリリースされ、2020年に正式なシングルモルト「AD/09.20:01」が登場。以降、毎年バッチごとにリリースされています。
比較的新しい蒸留所ながら、アデルフィの信頼性と現代的なウイスキーづくりで、世界中の愛好家から高い評価を獲得。
「次世代の注目蒸留所」としてコレクター市場でも人気。限定リリースは即完売することもあります。

アードナムルッカン シングルモルトは、
クラシカルな西ハイランドの特徴（海風・ミネラル感・フルーティさ）
モダンなスモークと甘みの調和
環境に配慮したサステナブルな製造哲学
を兼ね備えた、新時代のスコッチモルトといえます。熟成年数こそ浅いですが、香味の完成度は高く、今後さらに長期熟成ボトルが市場に出れば、スコッチ業界を代表するブランドのひとつに成長していく可能性が大きいでしょう。