マルスウイスキーとは？｜ジャパニーズウイスキーの種類が豊富な銀座のバー【BARWHITEOAK】

本坊酒造とマルスウイスキーの歴史
創業とウイスキー製造の始まり
本坊酒造は、**1872年（明治5年）**に鹿児島県で創業され、焼酎を中心とした酒類の製造を行っていました。 1949年にはウイスキー製造免許を取得し、顧問の岩井喜一郎氏の指導のもと、ウイスキー製造を開始しました。 1960年には山梨県に「マルス信州蒸溜所」を設立し、本格的なウイスキー製造に乗り出しました。

ブランド名の由来
ブランド名「マルス（Mars）」は、創業当初からのイメージシンボルである「星」にちなみ、一般公募で選ばれました。 これにより、ウイスキーのブランド名が「マルスウイスキー」として確立されました。

🌿 マルスウイスキーの特徴と製法
多様な蒸溜所と熟成環境
マルスウイスキーは、異なる自然環境で製造と熟成が行われることで、独自の風味を生み出しています。

マルス駒ヶ岳蒸溜所（長野県）
1985年に設立され、標高798mの中央アルプス駒ヶ岳山麓に位置しています。 雪解け水と深い霧に恵まれた環境で、モルト原酒が製造されます。 この地の水はミネラル豊富で、ウイスキーに華やかさと深みを与えています。

マルス津貫蒸溜所（鹿児島県）
本坊酒造の創業地である南薩摩エリアに位置し、ウイスキー蒸溜棟や石蔵樽貯蔵庫などが整備されています。 旧蒸留塔では、蒸留酒とともに本坊酒造の歴史を学ぶことができます。

マルス屋久島エージングセラー（屋久島）
世界自然遺産に登録されている屋久島の自然環境で熟成が行われ、ウイスキーに独特の風味が加わります。

🥃 代表的な製品ラインアップ
マルス駒ヶ岳シングルモルト
駒ヶ岳蒸溜所で製造されたモルト原酒を使用したシングルモルトウイスキーで、毎年エディションが変わり、限定リリースされています。

マルスウイスキー 浅葱斑（あさぎまだら）
8年熟成のブレンデッドウイスキーで、2021年にはワールド・ウイスキー・アワードのブレンデッド部門（12年以下）で部門最高賞を受賞しました。
マルスウイスキー 3＆7
ホワイトオークの樽香を感じるブレンデッドウイスキーで、手頃な価格帯でありながら高品質な味わいを提供しています。

マルスウイスキー 信州
長野県限定のブレンデッドウイスキーで、地域限定ならではの特別な味わいが楽しめます。
マルスウイスキー SHIKI ヤマソービニオン カスクフィニッシュ
長野県限定の赤ワイン樽フィニッシュのブレンデッドウイスキーで、ワインの風味が加わったユニークな味わいが特徴です。

🏆 国際的評価と受賞歴
マルスウイスキーは、国内外のウイスキーコンペティションで高い評価を受けています。
ワールド・ウイスキー・アワード 2013
「マルス モルテージ3プラス25 28年」がブレンデッドモルトウイスキー部門で最高賞を受賞しました。
アイコンズ・オブ・ウイスキー 2017
クラフトプロデューサー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、ウイスキー業界での革新性と品質の高さが認められました。

🌟 マルスウイスキーの魅力
マルスウイスキーは、異なる自然環境と技術の融合により、個性豊かなウイスキーを生み出しています。

多様な風味の表現
駒ヶ岳の華やかさ、津貫の深み、屋久島の自然の影響など、各蒸溜所と熟成環境がもたらす多様な風味が楽しめます。

革新と伝統の融合
岩井喜一郎氏の指導のもと、伝統的な製法を守りつつ、現代の技術を取り入れたウイスキー造りが行われています。

地域限定製品の展開
地域限定の製品ラインアップにより、地元の特産品や風土を反映したユニークな味わいが楽しめます。
マルスウイスキーは、国内外のウイスキー愛好者にとって、味わい深い体験を提供するブランドとして、今後も注目され続けることでしょう。

マルスウイスキー「シングルモルト駒ヶ岳2022」テイスティングノート

香りに洋梨やレモングラス、スミレの花、モルトスナック、ハチミツを感じさせ、華やかな印象を与えます。口に含むと、フローラルでドライな味わいが広がり、徐々にメープルシロップや青りんごの風味が現れます。フィニッシュは爽やかでモルティー、ピートのクセはなく、穏やかでドライな仕上がりです。ポートワインカスクの影響で、ほんのり甘さも感じられますが、駒ヶ岳らしいドライなバランスが保たれています。
おそらく原酒は若干熟成が浅いものの、その割にはアルコールの刺激が強くなく、飲みやすさが際立っています。クセがなくスッキリとしていながら、しっかりとした飲みごたえを楽しめます。おすすめの飲み方はストレートやハイボール。加水すると、より華やかな印象が引き立ちます。