スコッチウイスキーの種類が豊富なバー|アードベッグ ウィー・ビースティー 5年を銀座で飲むならBARWHITEOAK

アードベッグ蒸溜所（Ardbeg Distillery）は、アイラ島（スコットランド）にある名高いウイスキー蒸溜所で、特にスモーキーでピーティーなシングルモルトを生産することで知られています。アイラ島は、そのスモーキーなウイスキーで名高い地域であり、アードベッグはその中でも特に強烈で個性的なウイスキーを生み出す蒸溜所として、多くのウイスキー愛好家に愛されています。

1. アードベッグ蒸溜所の歴史
アードベッグ蒸溜所は、1815年に設立されました。アイラ島の南端、ポートエレン近くに位置し、アードベッグという名前は、ゲール語で「小さな岬」を意味します。実際に蒸溜所の周辺には、その名を冠した岬が存在し、アイラ島らしい自然の美しい景観が広がっています。
アードベッグは、創業当初から高品質なシングルモルトを生産してきましたが、その運命は波乱に満ちています。20世紀初頭には一時的に経営難に陥り、幾度か閉鎖されました。特に1980年代から1990年代にかけては、ウイスキー市場の不況の影響を受け、1981年から1989年まで閉鎖されていました。

2. 復活と現在のアードベッグ
アードベッグは1997年、グレンモーレンジィ社（後のモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン社）に買収され、ビル・ラムズデン氏を中心に復活を果たします。ラムズデン氏は、アードベッグを再生させるために多くの改革を行い、その中でも特に重要だったのは、シングルモルトウイスキーの生産に専念することでした。これにより、アードベッグはブレンデッドウイスキー市場から完全に撤退し、シングルモルトウイスキー専門の蒸溜所として再びアイラ島を代表する存在となりました。
また、ラムズデン氏は、新しい設備の導入や熟成の方法に工夫を凝らし、アードベッグのウイスキーはそのピート感やスモーキーさを前面に押し出すスタイルを強化しました。

3. アードベッグの特徴
アードベッグ蒸溜所の最大の特徴は、非常に強いピート香です。アイラ島はピートを多く含んだ泥炭地が広がっており、そのピートを燃やして乾燥させた麦芽を使用してウイスキーを作ります。このため、アードベッグのウイスキーは、他の蒸溜所に比べてスモーキーで泥炭の香りが強いことで有名です。
また、アードベッグは、バーボン樽を中心に、時にはオロロソ・シェリー樽やスイートワイン樽など、複数の種類の樽で熟成を行い、独特の風味を作り出します。これにより、フルーティーでスモーキーなバランスの取れた味わいが生まれ、ウイスキー愛好家の間で高い評価を受けています。

４. 現在のアードベッグ
現在、アードベッグ蒸溜所は年間250万リットルのウイスキーを生産し、全世界に供給しています。また、2021年3月には、これまでの倍の生産能力を持つ新しい蒸留所を完成させました。この増産は、アードベッグの人気を反映しており、さらに多くのファンに支持され続けています。
アードベッグは今後も、伝統的な製法を守りつつ、革新的な試みを加えながら、ウイスキー界をリードしていくことでしょう。

アードベッグ蒸溜所は、そのピート感の強いウイスキーでアイラ島の名を轟かせており、アイラモルトのファンにとっては外せない蒸溜所です。長い歴史を持ち、時に試練も乗り越えたこの蒸溜所は、今後もウイスキー業界に革新をもたらす存在として注目され続けることでしょう。

アードベッグ ウィー・ビースティー 5年（Ardbeg Wee Beastie 5 Years Old）は、アードベッグ蒸溜所が2020年に発売した若いスモーキーなシングルモルトウイスキーで、同蒸溜所が誇る特徴的なピート香と力強い個性を持った一本です。特に、ピートのインパクトを極限まで強調し、通常のアードベッグとは異なる攻撃的なスモーキーさが特徴です。

1. 「ウィー・ビースティー」の名前の由来
「ウィー・ビースティー」という名前は、スコットランドの方言で「小さな獣」や「手に負えないモンスター」という意味を持ちます。名前の通り、このウイスキーは、若さゆえの荒々しさと獰猛なスモーキーさが特徴的で、通常のアードベッグ10年などよりもエネルギッシュで「暴れん坊」のような存在です。

2. アードベッグ ウィー・ビースティー 5年の特徴
アルコール度数：47.4%
熟成年数：5年
容量：700ml
樽の種類：バーボン樽とオロロソシェリー樽
発売日：2020年7月14日（火）
「ウィー・ビースティー」は、5年という比較的若い熟成期間を持ちますが、その若さを最大限に活かして、突き抜けるようなスモーキーさとスパイシーなアクセントが際立っています。この5年熟成は、他のアードベッグの長期熟成品（例えばアードベッグ10年）とは明らかに異なる個性を持っており、若さと荒々しさを感じることができます。

3. テイスティングノート
香り：
初めに砕いた黒胡椒のスパイシーな香りが強く立ち、続いて松脂や樹液の香りが広がります。
ピートの強烈な香りが支配的で、煙や焦げた木材の香りが非常にインパクトを与えます。
さらに、レモンやバニラといったフルーティーで甘い香りもわずかに感じられ、香りのバランスに深みを加えます。
味わい：
口に含むと、まずはビターでドライな感覚が広がり、すぐにスモーキーさとピートが前面に出てきます。
チョコレートやクレオソート（タール）、焦げた木材の味わいが特徴的で、非常に力強い風味です。
少し酸味が感じられ、最後に潮風や燻製肉を思わせるような独特の風味が余韻として長く続きます。
加水後：
加水すると、スモーキーさはしっかりと残りつつも、フルーティーでフレッシュな風味が開きます。特に青りんごや洋梨、アロエなど、ややエステリーな香りが顔を出します。

４，飲み方の提案
アードベッグウィー・ビースティー 5年は、そのままストレートで飲むのが最もおすすめです。加水すると香りが開き、味わいが変化するので、水や氷を少し加えるのも良いでしょう。しかし、スモーキーさを存分に楽しみたい場合は、ストレートまたはロックで飲むのがベストです。特に、アイラモルトの個性を強く感じたい方にはうってつけの一本です。