カバラン ソリスト オロロソシェリーオーク カスクストレングスを飲むなら｜銀座のウイスキーバー【BARWHITEOAK】

カバラン(KAVALAN)は台湾にある蒸留所。シングルモルトを専門に造っており、世界中のウイスキー愛好家から支持されている、台湾で最も有名なウイスキー蒸留所です。

カバランのウイスキーはすでに国際的な評価も高く、最も印象的だったのは2010年に開催したされたウイスキーのブラインド・テイスティング大会でのこと。並み居るスコッチウイスキーを抑えて「カバラン クラシック」がみごと優勝を果たします。これまで全く注目されていなかった台湾のシングルモルトが、まさかスコッチに勝つとは…。この出来事をきっかけにカバランの名は一気に世界へと広がります。

カバランで造られるウイスキーの特徴は何といっても温かい気候から生み出される、独特のフレーバーです。かつては「温暖な亜熱帯気候はモルトウイスキーの熟成に不向き」という常識がありましたが、カバランがそれを覆しました。熟成が早まったとしても、モルトウイスキーとしての品質は保たれており、むしろスコットランドや日本のウイスキーにはない、個性的なトロピカルフレーバーが付与されることが分かりました。

そして現在では多くのコンペティションで賞を獲得しており、その品質の高さが認められています。カバラン蒸留所の歩みはまだ始まったばかり。今後も注目していきたいですね。

「カバラン ソリスト オロロソシェリーオーク」は、スペイン産オロロソ・シェリー樽で熟成された原酒をカスクストレングスでボトリングしたシングルモルトウイスキーです。
ブランド：Kavalan（カバラン）
生産国：台湾（宜蘭県）
蒸留所：カバラン蒸留所（Kavalan Distillery）
樽：オロロソシェリー樽（ファーストフィル中心）
アルコール度数：カスクストレングス（57〜59％前後。バッチごとに異なる）
容量：700ml（ボトルと木箱付き）
このボトルは、シングルカスク＆ノンチルフィルターでありながら、ソリストシリーズの中でも特に高い人気を誇ります。

■ “極限まで濃密”なシェリースタイル
このボトルの最大の魅力は、重厚で凝縮されたドライフルーツのニュアンスと圧倒的なボディ感。熟成に使われるオロロソシェリー樽は、ファーストフィル中心で、非常に濃く深い色合いと、熟した果実、ナッツ、スパイス、カカオといった要素が凝縮されています。
熟成年数は非公開ですが、南国・台湾の気候による**“加速熟成”**が功を奏し、実際の熟成年数以上の熟成感・密度を感じさせます。
とろみのある質感と、圧倒的なアロマの持続力は、「数年熟成とは思えない」というレビューが多数見られる理由です。
■ シェリーウイスキーとしての完成度
ソリスト・オロロソは、「シェリー樽熟成ウイスキー」というジャンルにおいて、もはやスコットランド勢とも真っ向から張り合える実力派です。
他銘柄との比較：
銘柄 特徴 比較
グレンドロナック18年 エレガントで古典的 ソリストはよりパワフルでスパイシー
グレンファークラス105 ハイプルーフで濃厚 ソリストの方が滑らかで高密度
アベラワー アブーナ カスク強度と濃さは似ている ソリストの方がフルーツが熟成感に富む
シェリーカスク特化型ウイスキーの“比較級”として常に語られるのが、このカバラン ソリストの実力です。
■ バッチごとの差異と評価
「ソリスト」シリーズは全てシングルカスクであるため、バッチごとの個体差が顕著です。特にオロロソ樽の場合、樽の質・焼き加減・前使用歴などの差がストレートに出ます。
バッチによる違いの傾向：
一部のバッチはタンニンが強くドライな印象
一部は極めて甘美で、シェリーボンボンのよう
スパイスが強く出るバッチもあり、好みによっては当たり外れと感じる人も
近年のバッチ（2023〜2025頃）は、よりリッチで滑らかな方向に寄せられており、完成度がさらに高まっている印象です。